友だち追加

親子のゆっくり薬膳【冬至のカボチャ】

カボチャって、おかずにも、おやつにもなる、ありがたい親子ごはん食材。子どもへの薬膳としても、いいところた〜くさんです!明日22日は冬至ですよ〜。カボチャで元気を補充して、寒さに負けないおなかになるぞ〜
オヤコノ ポニ🍙ハピネス保育園給食員・国際中医薬膳管理師

夏の太陽の力をどーんと蓄えた鮮やかな実
食べればおなかがポッカポカ〜

私が離乳食教室でみなさんにおすすめしている基本野菜は、キャベツ・人参・サツマイモの3つ。ここにもう一つ加えたいのが、カボチャです。1個が大きいので使い切るのが大変なご家庭もあるかなーと考えてサツマイモをランクインさせましたが、保存性、調理のしやすさ、味わい、色、形、薬膳としての効能、どれをとっても離乳食から食卓に並べたい食材と言えます。



■保存性

カボチャの旬は夏です。収穫後は丸ごとのまま冷暗所で保存しておけば、冬の終わりまでおいしく食べることができます。貯蔵しているうちに実が熟成して、甘みも増しますよ。カットして保存するときは、種とワタを取り除き、紙とラップで包んで冷蔵庫に入れれば、一週間くらい持ちますよ。薄くスライスして天日で乾燥させておく方法もいいですね。

■調理のしやすさ

とりあえずゆでたり、蒸したりするだけで甘くておいしい! ボリュームもあるので、ほかの食材をあれこれ組み合わせずとも一品になるのがありがたいです。みりんと醤油で甘じょっぱくしたり、カレー粉でスパイシーにしたり、鰹節やすりゴマと和えたりすればおかずに。ペースト状にして出汁や豆乳でのばせば、ポタージュスープにもなります。
ゆでてきな粉や小豆、みたらしあんをまぶしたカボチャは、ハピネス保育園でよく出る人気のおやつです。



■味わい、色、形

離乳食は口に入れて飲み込む以前に、食材をじっくり目で観察したり、手で触ったりする体験が大事です。赤ちゃんが手でペチペチ叩いたり、ゴロンと転がしたりしてもどーんと受け入れてくれるカボチャの存在感よ。生のときにアムッとかじりついてもしまっても、簡単には崩れない安心感もあります。
深い緑の皮から一転、切った時に現れる鮮やかな黄金色の果肉は赤ちゃんの未熟な視力でも認めやすく、「ナンダ コレ〜??」っと脳の回路をビンビン伸ばしてくれるのではないでしょうか。



■薬膳としての効能

<五味五性> 甘・温

<帰経> 脾・胃

↑これを見て、離乳食教室に参加された方なら「ああ、離乳食にぴったり」と気づいてくれるかしら?? 私が親子ごはんとしてまず守りたい五臓は“脾”。カボチャは“脾”を温めながら守ってくれる食材なのです。

カボチャの畑での姿を見たことがありますか? ウニョウニョと伸び渡る太いツルから大地の気を、大きく広がる葉っぱから太陽の気を集めて、ズッシリと詰まった実が育ちます。もう絶対栄養満点やろってことです。とくに今年の夏は暑くて、日差しも強かった〜。今年のカボチャには、例年以上に太陽の熱い気が詰まっているに違いないっ!

栄養学的にもカボチャにはビタミンA、C、Eが豊富で、皮膚や内蔵粘膜を強くしてくれる力があるそうです。美肌や免疫力アップの食材なんですって。子どもにも、親にも大切な食材ですね〜。

 

陰が極まる“冬至”に
ポニがカボチャを食べるワケ

今年の12月22日は二十四節気の22番め「冬至(とうじ)」です。一年のうちで夜が最も長く、昼が短い。農家の収穫作業も一段落して新鮮な野菜が少ないこの時期に、夏から貯蔵しているカボチャで栄養をつけて冬を乗り切る。というのが、一般的に言われている冬至にカボチャを食べる理由です。

なんか、この理由、しかたなくカボチャ食べているみたいでちょっとさみしくな〜いと、私はずっと感じていました。でも、薬膳を学んで、冬至こそカボチャを食べたい!と思えるようになりました。
一つは前述の「薬膳としての効能」。太陽の力が一番弱く、陰が極まる冬至こそ、陽気みなぎるカボチャを食べて陰陽のバランスを取りたい。それから、カボチャのまとまった形は五臓のうちの肺や腎のイメージにも通じます。冬は腎を守る季節。昔の人たちは感覚的にそのことを知っていて、冬にこそカボチャを食べたのではないでしょうか。

もう一つ。冬至は「一陽来復(いちようらいふく)の日」という言葉で表現されます。この日を境に陽気が少しずつ増してくる縁起のいい日という意味です。静かな暗い冬からあたたかい日差しが差し込む春に向かう様子と、濃い緑の厚い皮の中から果肉の明るい色があらわれる様子が、似とるや〜ん! と感じた昔の人がいたんじゃないかな〜(妄想)。

切るのがたいへ〜んと思ったので、カボチャを丸ごと蒸しました。40分くらいかかった💦 そのまま食べたらちかっぱおいしいやんっ!ってときのポニ家の一枚です

古くから生活に馴染んでいる食材を、その食べ方にならって継いでいくということは、現代に生きる私たちの感性を蘇らせてくれる気がします。そんなこんなで、冬至こそはカボチャを食べることをオススメします👍

 

冬至には、ゆず湯に入ったり、「運=ん」がつく食べ物を食べて縁起を担いだりする風習があります。ちなみに、カボチャは別称「なんきん」。「ん」が二回もつく縁起物!ご興味あればほかの食材も調べてみて、親子で楽しんでくださいね〜👀

 

親子みんなの食卓が
笑顔で満たされる時間になりますように✨

友だち追加